『老朽化消火器の破裂事故を踏まえた安全対策』について
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平成22年7月16日 報道発表
各地で老朽化消火器の破裂事故が多発しており、事故防止のため、消防庁より『老朽化消火器の破裂事故を踏まえた安全対策(概要)』が発表されました。
■現状と課題
平成21年9月15日 大阪市の屋外駐車場において、老朽化した消火器が破裂し、子供が重症を負う事故が発生
→その後 各地で同様の事故が4件発生消火器のライフサイクルに沿って再点検を行うとともに、過去の事故情報の収集・分析を実施
(S43~の計161件 うち腐食が主要因=74件と最多。内容不明の案件を除くと全体の5割以上)【主な事故の原因】
消火器の破裂事故による人的被害は、保守管理が不十分であったことによる
経年に伴って腐食が進んだものを操作、廃棄処理しようとする際に発生することが多い→放射操作時に本体容器が急激に加圧される「加圧式」(国内生産の約8割)の方が、常時圧力が蓄えられている「蓄圧式」と比較して、人的被害につながる危険性が相対的に多い状況
従来メーカーや消防機関等による広報啓発等が行われてきている中、同様の事故が散見される状況等に鑑み、よりユーザーの実情に即した対応に転換を図ることが必要
■対応の考え方
製
造
段
階・メーカーにおいて、ユーザーが直接手にする消火器本体の表示を充実。特に、危害防止上の重要事項は「規格」で表示を義務 付け(安全上の注意事項、メーカー連絡先、設計標準使用期間等) ・メーカー全体の取り組みとして、より危害を生じにくい構造等の消火器を普及(「蓄圧式」への切替等) 流
通
段
階・メーカー、販売事業者を中心として、消火器の購入者に対し、危害防止上の情報を提供するとともに、家庭向けには「住宅用消火器」の設置を促進(パンフレットの配布、ディスプレイの工夫等) ・メーカー、販売事業者において、「蓄圧式」等の円滑な普及を促進(たとえばコスト低減等) 使
用
段
階・関係事業者、消防機関において、消火器の適切な保守管理を推進するとともに、老朽化消火器の取扱いについて継続的に注意喚起
・消防庁が定める消火器の点検基準について、海外の例などを踏まえ内容を充実(「加圧式」・「蓄圧式」での区分け、長期使用品に関する「水圧試験」の導入、消火器本体への点検履歴の表示等)廃
棄
段
階・(社)日本消火器工業会を中心として、老朽化消火器の回収受け皿を十分確保するとともに、住宅や事業所への定着を推進
(廃消火器リサイクルシステムの各地域での体制確保、ごみカレンダーへの掲載等)・同行業界を中心として、老朽化消火器の廃棄処理に伴う危害防止の為の広報啓発を実施<参考及び出典>
■総務省・消防庁 報道発表
http://www.fdma.go.jp/neuter/houdou_01/houdou22nen.html
■報道資料『老朽化消火器の破裂事故を踏まえた安全対策について』
http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/houdou/2207/220716_1houdou/01_houdoushiryou.pdf
2010年08月25日(水曜日)15時27分